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ドルコスト平均法こそ、最強の投資法だ!とか、賢い投資の仕方だ、とか、考えなくていいとか、リスクが少ない、とか、お得な投資法だ、という記事や理論があふれていますが、全部ウソというか、なんの損得もない事実を、角度をかえてお得そうにうまく見せてるだけの方法じゃないかということを、調べた結果そう結論付けたので記事に残しておく。
ドルコスト平均法とは
いわゆる定額購入、積立型の投資というとイメージしやすいと思います。わざわざ詳しく説明はしませんが、wikiの説明を一部抜粋すると、
高値掴みのリスクを避けるための時間分散の一種であるが、数量を等分するのではなく、金額を等分する点が単なる分散と異なる。価格が高い時は購入数量が少なく、安い時には多いため、単純な数量分割に比べ平均値の点で有利になるとされる。価格が下がった場合のみならず、上がったときにも買う点で難平買いとは異なる。
とあります。つまり毎月一定額の金額を投資するとすれば、安い時には沢山買えて高い時には少ししか買えない、つまり平均購入額が安くなる→お得じゃないか、という投資法ですね。
その投資法にエッジはありますか?答えられる人?
まがりなりにも投資法というならば、そこには投資のエッジがあるはずです。エッジとは何か、という人に軽く説明すると、”うまみ”のことです。
カジノのルーレットで、赤か黒かかける場合を考えてみると、確率は1/2のように思えて、実は0の時はディーラーが総取りとなるので、実際は1/2よりちょっとだけ確率が悪いのです。
1/37で絶対負けというパターンがあり、このちょっとの確率の優位性で、カジノはビジネスとしてやっていけるわけですね。試行回数が短い、例えば1日単位では客の運によってはカジノ側が赤字になることもあるでしょう。しかし何回もルーレットを回すほど、大数の法則で確率は収束し、カジノの黒字になります。この”0”にあたる部分こそがエッジになるわけです。
こういう、確率やシステムの仕組み的に、ここは確実にお得が発生するじゃないか、というのがエッジです。投資の世界は確率で決まっているわけではないので、過去のデータを検証したりして、つまり統計からエッジを見つけるわけです。
そのエッジ、つまりお得になるであろう部分が、ドルコスト平均法にはないですよね。ギャンブルでいう、ベット方法を一気に賭けるのは怖いので分割にしました。以上。というのと本質的には同じことです。
これはリターンについて書いていないからお得に見えるからくりなんですね。入り口戦略、つまり”買う”ということだけにフォーカスがあたっている。そこがいくらお得にみえても、出口を全く見ていないのですからそこにはなんのエッジもありません。都合の悪い部分を後ろのほうに持って行って、そこを見せていないだけです。
ここに説明があります。
この“カラスが黒い”という事象を、さも画期的な手法のごとく語っているのがドルコスト平均法なのだ。
ズバッと一刀両断してますね。さらには持株会までバッサリ。。
この巧妙な罠にはまっている代表例が従業員持ち株会。
ただでさえ経営者や国家、各種利権団体からガッツリ搾り取られている給料から、毎月一定額をねん出し自社株“だけ”を購入するのだという。
優位性なき時間分散という口上に乗って、実は1銘柄フルベットという、ポジションマネジメントに細心の注意を払う我々システムトレーダーには想像だにできない、悶絶ポジションを取らされているのだ。
ドルコスト平均法の弱点は、一直線相場(上がり続ける、下がり続ける)だと言われています。上がり相場だと、どのみちプラスにはなるので、文句を言う人は少ないとは思いますが。損失も長期にわたりじわじわくるので、気づいた時には時すでに遅し、という負け方をします。これは裏を返せば、売る側からしたら投資をやめるタイミングが遅くなる夢の商品とも言えるわけですが。。
ドルコスト平均法を図示でわかりやすく説明しているのがコチラ
これは、
「平均買いコストが下がる」という従来の見立てが
単なる幻想に過ぎないことを示唆しています。ということで、ドルコスト平均法のメリットを
間違って喧伝している金融機関やファイナンシャル・プランナーには
注意しましょう。
単なる幻想にすぎない部分を図示にて説明されています。
心理的な優位点、とかいうのはごまかし文句もいい所ですよね。心理的に楽だけど勝てません。じわじわやられます。だったら絶対いやですが、心理的に楽ですが勝つか負けるかは全くわかりません。運です。と言われたって私なら嫌です。心理的な優位と言っている時点で、理論的には有利じゃないんですね、という裏の意味が見えてきます。
こちらのヤフー知恵袋はなかなか回答者が強烈です。
投資信託までけちょんけちょんにされてる・・・。
共通するのは、売る側、つまり投資させたい側の常套句、ということが書かれています。
投資させる側の視点で考えてみると、何がそんなにいいのか見えてきます。
投資させる側の視点で考える
手数料がおいしい
まず、ドルコスト平均法は、分割して買うという特性上、買う行為の回数が多いです。つまりは、購入手数料が沢山入ってきます。しかも、ドルコスト平均法は永く続けるほどいいんだよと言い聞かせることにより、毎月毎月手数料が入ってくるというのは、かなりおいしいビジネスですよね。
長期で損失をうやむやに出来るのがおいしい
買うのはお得でしょ。内容的に嘘も言ってない。けど、売るタイミングはお客様自身の問題ですよ。負けてしまったのは、売るのが遅かったですね、などなんとでも言えるし、そもそも長期間投資なので、結果が出て、少しでも増えていたら文句は言われないし、負けていたとしても、何年、何十年と経っているので、そのころにはもう文句の言いようもないわけです。
つまり吹き込んで売ってしまえばこっちのものというやつですよね。たしかに私が証券マンでもこの素晴らしいドルコスト平均法をおすすめしますよ。
継続的に買ってくれるのがおいしい
上がっても下がっても買い続けなさい、という方法論ですから、相場に関係なく、常に買ってくれるわけです。これが自社の投資信託だったらどうですか?美味しすぎますよ。投資額が多ければ多いほど投資は有利になりますから、安定的に買い続けてくれる人がいればこんなにありがたいことはない。
別に損する投資というわけでもない。ただの方法の1つ
別にドルコスト平均法がまやかしで、実は損する投資法だ!と言いたいわけではありません。一貫して、そこにエッジはない、つまり理論上得するというポイントは無いよ、と言いたいだけです。言いたいだけというか、はっきりいって自分のための備忘録メモなので、この考えを広めたいわけでもないですが、私個人はこう考えましたよ、という意味で、もしあなたの参考になれば幸いです。
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