[書評] ウォール街のランダムウォーカーをもっと早く読んでおくべきだった

2016年に入り、名著、ウォール街のランダムウォーカーがkindleで購入できるようになっていました。紙の本もいいですが、せっかくなのでいつでも気軽に持ち運んで読めるkindleで買ってみました。

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投資の教科書!名著中の名著

投資を少しでもかじっている人なら、知っているでしょう。というか読んでいるでしょう。というか、読むべきでしょう!!

そう、私は投資経験はそれなりに長いくせに読んでいなかったんです!!

知ってはいたし、買おうかと迷ったこともあった。

しかし、買っていなかった。本は縁です。

今回、読んで本当に後悔しました。

なんで、もっと早くに読んでおかなかったのだ、と。

はっきりいって、私の評価がどう、とかいうレベルではなく、投資する人はとりあえず読んでおきなさいと断言してしまっていいレベルの本です。

中身は一貫してインデックスファンド最強論

中身は非常に単純な話で、投資というのは、資本主義システムの上に存在しているので、長い目で見ると右肩上がりで成長を続けているものであり、その前提の上においては、インデックスファンドをドルコスト平均法で積み立てて長期バイ&ホールドしていれば資産は増えていくでしょう。

というものです。とてもシンプルです。というかこの作者のマルキール博士がインデックス投資を提案したというようなことが書いてます。

インデックス投資とは、日本ならTOPIX、アメリカならS&P500のように、指標に追従するだけのファンドに投資することを指します。

インデックスファンドは人間の判断を排除し、手数料や維持費を極限まで安くし、必ず平均点がとり続けられる、というもので、投資を30年続けて、その間ずっと平均点を取り続けられるというなら、それすなわち最強、というシンプルな考えです。

分散投資の大切さも論理的でしっくりきます

いまでは当たり前かもしれませんが、リスクを見るのに標準偏差を数値化してみたりします。分散投資というのは、リスクを極力減らして、リターンを極力高くします。

正確には、リスクの分だけリターンがあるわけですが、1人の人間が投資できる期間というのは所詮しれてるわけです。2,30年程度だと、株式だけだと20年不調というのは全然あり得ます。というか、日本はまさにそんな感じですよね。バブル崩壊で失われた20年とか言ってますし。

超長期で見れば右肩上がりでも、リスクが高いと、高いリターンを狙って20年無駄にしたというのは目も当てられません。そこで分散投資が重要になるわけです。

詳細は書籍をじっくり読めば理解が深まります、相関係数が1でなければ分散の効果は十分あるわけですね。

そもそも、インデックスなら全体にベットしているようなものなので、どこかの会社の株を買って、その会社が倒産した、とかそういうリスクをほぼ消すことができます。

さらに、分散投資で株式と債権やREITなどに分散投資すれば、もう一つ上の視点で、株式がダメでも債権が調子良い、など、さらに資産としてのリスクを減らすことができます。

リターンに関して言えば、アセットロケーション、つまり株式をどれくらい持って、債権をどれくらい持って・・・というような分配を決めることによって決める(調整する)ことができます。

リターンは自分の年齢や性格で決めつつ、不要なリスクはできる限り排除する。そしてインデックスファンドで維持費や人間の判断を排除し、資本主義に投資するというやり方の有効性を大量のデータや歴史をみながら丁寧に説明されています。

改訂を続けて40年!今なお有効性を検証中

この本のすごいところは、発売してもう40年も経つというのに、いまだにその主張が正しいかどうか改訂を重ね検証を続けているところです。11版まで出てます。約4年に1度くらいの頻度で改訂していることになります。

そして、新しい指標や考え方が出てくると、それは果たして有効か、という比較までやっています。素晴らしい。

最近では、スマートベータなる指標は有効なのか、という章などが最新版で追加されています。これもおもしろいです。

長期投資で有利なのは1日でも早い投資の開始です

長期で投資し、リスクを小さくする、というか確率の収束を狙うわけですが、つまりは、1年でも1日でも早く投資を開始するのが最も有効になります。

少なくとも私個人は非常に共感し、納得できました。インデックス投資で資産運用したいと考えがあります(興味があるから本を買ったとも言えますが・・)。

本当にもっと早く読んでおけばよかったです。

ただし、大前提として重大な欠点があります。それは、この本を手に取って読もうという動機自体、すでにインデックス投資に興味がある、もしくは知っている、という状態でないとそもそも読まない(たどり着かない)じゃないか、ということです。

投資を実際にするかどうかは読んだ人1人1人が決めればいいわけです。ただし、知らないとそういう選択肢自体が自分の中に存在しえないわけです。

ぜひともこの機会に、読んでみてはいかがでしょうか。いつどの年代で、何歳でも、何度読んでも新しい発見があるよい本ですよ。

ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理

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